2011年12月14日水曜日

Private Club Classic


  VON EICKEN社のパイプたばこ「Private Club Classic」が、日本では終売扱いになったそうです。非常に残念ですねえ。すでに菊水にもkagayaにも野村たばこにもありません。もう吸えないのか、と思っていたところ、パイプ箱を整理していたら、陰から口をあけたばかりのそれが出てきました。ラッキー! 写真はその後、世田谷の天野屋で最後の3品を購入したうちの1つです。
 VON EICKEN氏が当初、オリジナルのブレンドを親しい友人だけに振舞っていたのが、評判が評判をよび商品化された、とパッケージの説明文にあります。ドイツの本社に問い合わせたら、欧米では従来通り生産されているが、日本輸入窓口である柘製作所がカタログから外したため、日本では現在、取り扱われていない、アジアではシンガポールと香港で入手できる、とのことでした。
 パイプクラブの亡き外川氏にすすめられて以来、バージニア、バーレー、ブラックキャベンディッシュ、ラタキアの絶妙なブレンドがすっかり気に入り、ブレイクインの際には、必ずこれをつめるようにしていました。なぜ柘が輸入しなくなったのかは不明ですが、渋谷のパイプ店店主は、「もし売れ行きが芳しくなかったのであれば、このバランスの良さのせいかもしれない。ラタキアが苦手な人はまったく入っていないものを選ぶし、ラタキア好きはラタキアの強いものを好むから」と分析していました。
 缶入り100グラムのものが欧州からネットで購入できるようですが、まずは残り4パッケージをじっくり味わいたいと思います。

2011年11月13日日曜日

EBAYで……

9月、10月とバタバタしていて、更新をサボッていましたが、その間にもこのサイトをご覧いただい方々がいらっしゃったこと、心より御礼申し上げます。で、今後はなるべくマメに更新していきたいと思います。そんなわけで、写真のパイプです。後で詳しくご報告しますが、今日、何となくEBAYで落札した、2002年製のダンヒル・ルート・ブライアーです。最近はビンテージ物ばかり狙っていましたが、グレインがキレイな割にはお手頃だったので、手が伸びてしまいました。しばらくパイプ購入は我慢しようと思っていたのに、なかなか止まりません(苦笑)。今週末くらいに届いた後で、改めて感想をお伝えします。


2011年8月15日月曜日

Sasieni FOUR DOT RUSTIC"MOORGATE" 








 2本目のサシエニ・ラスティック・ポット(ムーアゲイト/L13.4H4.5W4.0)です。こちらはラスティックが縦に彫られています。サシエニのラスティックはグレインに沿って彫られるそうですので、これは元はストレイト・グレインなのでしょうか。見事な仕上がりです。
 ebayの説明文に「これまで見たことがないくらい美しい」とありましたが、ステムに軽い噛み跡がある以外は、実物は新品のように美品でした。さすがに刻印は薄くなっていますが、ボウルの内側も、完璧にクリーニングされています。何よりボウルとシャンクはピカピカです。最低でも50年選手ですから、かなりメインテナンスが行きと届いているものと思われます。

2011年7月30日土曜日

BARLING'S MAKE Saddle Billiard-Pot(Pre-Transition Era)








 2本目のバーリングです(L15.5H5.0W4.3)。写真でもかすかに見えるように、"BARLING'S MAKE"がアーチ状のブロック体で、サイズが"EXEL"、ナンバーが1728となっているので、欧州市場向けに作られたPre-Trans eraのものと分かります(Ye Old Briars氏のサイト参照)。
 最低でも50年以上は経っているので、届いた当初はだいぶ汚れが目立ちましたが、バーリング・クロスがしっかり残っているし、大事に使われていたようです。前オーナーがebayにアップした説明文にも長年大切に愛用した旨書かれており、同様の手書きの手紙も同封されていました。ただし、このオーナーは、ボウル内部にやや大きめの穴が2カ所あいていることは触れていませんでした。全体のシェイプは気に入ったので、パイプクラブの会員である渋谷のパイプショップ店を通じて国内の業者に修理に出したところ、完璧に直してくれました。ボウルもステムも磨きこみ、だいぶいい感じになっています。なかなか持ち応えもあるし、やっぱりバーリングは美味しいですね。

Ashton PEBBLE GRAIN XX 2010









 Ashtonを知ったのは、国内のパイプ通販サイトのご主人が、オマケにAshtonの葉っぱをつけてくれたからでした。缶に入ったそのArtisan's Blendはラタキアの風味が絶妙で、お礼のメールを出したところ、「Ashtonはパイプそのものも作っていて、オイルキュアリングですよ」と教えてくれたのです。ダンヒルが60年代後半にはやめてしまったあのオイルキュアリングを続けているメーカーがあるのか、と大いに関心をもち早速海外のネットで購入したのが、このPEBBLE GRAIN XX(L16.0H5.2W4.0)です。
 AshtonはDunhillと同様に、イヤーコードが入っており、2009年製までは1980年が基準になってます。たとえば”MADE IN ENGLAND"の後に9とあれば1989年、20とあれば2000年に作られたものです。このパイプは210と打たれていますが、これは2010年製です。この年以降、表記が変わったようです。211は2011年製となります。
 Ashtonは茶(オレンジ?)のドットがトレードマークで、サイズはかなり大きめの設定です。下から2番目のこのXXでもダンヒルのグループ4~5ですから、XXX以上になるとかなりのラージサイズになります。
 PEBBLE GRAINは人気シリーズの1つのようで、確かにこのダイナミックなサンドブラストはかなり魅力的です。そしてオイルキュアリングゆえと思われるマロやかな味わいは、ヴィンテージ物と遜色ないと思います。Ashtonの創業者ウイリアム・ジョン・アシュトン・テイラー氏は元ダンヒルの工場長で、1983年に独立してAshtonを立ち上げました。完全フルハンドメイドのオイルキュアリングですから人気が出るのも当然で、先日、1985年のunsmokedのPEBBLE GRAINがebayで600ドル以上の値がついていました。
  2009年にアシュトン氏が亡くなったのは、まことに残念です。

DUNHILL BRUYERE BAMBOO 4103(1987)





 ebayで落札した1987年製のダンヒル・ブリエール・バンブー(L15.8H5.0W4.2)です。unsmokedでしたから、20年以上たっていてもボウルはキズ1つなくキレイですし、写真の通り刻印もくっきり残っています。竹の太さもちょうどいい(極太バンブーはあんまり好きじゃありません)。ただし、吸ってみると1つ大きな問題が……。
 空気の通りがかなり悪いのです。口に力を入れないと空気が入ってこないから、吸っているうちに頬のあたりが痛くなるし、しまいには頭痛がしてくる始末。そもそも、モールを通すとかなり窮屈です。やむを得ず、新宿kagayaを通して英国のダンヒル本社に送ったところ、2週間ほどで「調整した。モールが通るから問題ない」と返ってきました。ところが、状態はまったく改善されていません。天下のダンヒルもいい加減なものです。で、結局、kagayaから今度は、日本の有名パイプ作家・徳富氏に修理してもらったところ、別物のようにスムースになりました。徳富さん、お見事!

2011年6月25日土曜日

DUNHILL AMBER FLAME DR 1 FLAME 2001






いつものebayで落としたDUNHILL AMBER FLAME DR(L13.6H4.3W3.1)です。初DRですが、DRにしては比較的安価でした。ご覧の通り、なかなか荒々しくグレインが立っています。ただ落札中から〝1 FLAME〝の意味が分かりませんでした。ベテラン・スモーカーの方々もご存じなく、順番が逆ですが、落札してからセラーに問い合わせたところ、FLAMEのランクでした。写真でも確認できると思いますが、DRの刻印の横に炎のマークが入っています。炎だからFLAMEというわけです。はじめて見ました。もっとグレイドが高いと2FLAME、3FLAMEとなるわけです。クラッシクなビリヤード・シェイプも気に入っています。スモーキング・コンテストで活躍してほしいですね。

2011年6月5日日曜日

Barling GUINEA GRAIN




ebayで落札したBarlingのGUINEA GRAIN(L13.3cmH3.3cmW3.1cm)です。初Barlingとなります。ご覧の通り、ボウルの木目が細かくて非常にキレイです。"Barling GUINEA GRAIN 4209"の刻印はクリアですが、ステムのBarking-Crossはほとんど消えています。GUINEA GRAINは最低でも50年以上たつはずなので、いたし方ないですね。


当初は思ったより小さいな、と大きめが好きな私としては、ややがっかりしたのですが、吸って見ると実に美味い。私の浅い経験ながら、喫味はトップクラスといっていいほどです。これが、Barlingのお家芸であるエア・キュアのなせる技なのか、と思いましが、OldeBriars氏のサイトによれば、GUINEA GRAINだけはオイルキュアリングだった、という説があるとか。うーん、奥深い。
 ちなみに、このGUINEA GRAINは、私が初めてebayで落札したパイプです。それまで2度ほど、ending timeぎりぎりで逆転されて、お目当てを逃していたのです。〝You are the winner!〟の文字を見たときは感動しました。
 この後、文字通り味をしめて(喫味も含めて)、Barlingをもう1本落札したのですが、その顛末はそのうちに……。

2011年5月28日土曜日

SASIENI MOORGATE RUSTIC POT  4 DOT

 ebayで入手したサシエニのラスティック・ポット(L15.0cmH3.5cmW3.5cm)です。サシエニのラスティックは、以前、国内のサイトでビリヤードは購入していますが、ポットはebayで何度かトライしたものの縁がありませんでした。一度など、エンディングタイムの間際に逆転され、悔しい思いをしたものです。
 出品者のデータによれば1946年製ですから、いわゆるファミリー・エラのものです。ご覧の通り、ラスティックの溝が深く、非常に荒々しい仕上がりになってます。ここまで来ると、彫刻品の域に達してますね。ボウルの形状は、私好みの大きいクラシックタイプ。サシエニのポットは長さ13センチ台の短めなものが多く見られますので、これはかなりロングタイプですね。ステムにまったくキズがなく、ボウルやシャンクの地色が見えているのも、年代を感じさせて味わい深い。持ってるだけで、ワクワクしてきます。